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2010.07.13 (Tue)

フリン  椰月美智子

フリンフリン
(2010/06/01)
椰月 美智子

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結婚後に生じた出来心。火遊び、密会、そして道ならぬ恋…夫の裏切りに、私は裏切りで仕返しする―。『しずかな日々』『るり姉』で注目の著者が描く新境地の反道徳小説。 内容(「BOOK」データベースより)


椰月さんは『るり姉』が評判になって気になっていたけど今回の『フリン』がお初でした。
タイトルに『フリン』とあるように、この作品は部屋から川が見えるリバーサイドマンションに住む住人たちの様々なフリンの形をテーマにした連作短編集です。
これを読む前に同じ不倫を書いた島本理生さんの『あられもない祈り』を読んで不倫ってやっぱ痛々しくてどろどろしてるよなぁ~なんて思っていたら同じ不倫を書いてるのにまったくの正反対の印象を受ける短編集でした。
漢字の『不倫』だと重たいけどカタカナの『フリン』なので重々しさはなくてどちらかと言えばからっとして読後感はあったかで爽やかさを感じます。
『フリン』というキーワードでもこんな描き方もできるんだなぁ~と思わせてくれる素敵な恋愛小説集でした。

『葵さんの初恋』
主人公の真奈美の義理の父を好きになってしまう葵さんの初恋。
真奈美と葵の母親同士が知り合いってこともあって二人は顔馴染みだった。
真奈美からすれば無口で取り得のなさそうな義父なのに真奈美さんは仄かな恋心を抱く。

『シニガミ』
同じマンションに住む隣の住人は高校の同級生で初めてつきあった男性だった。
夫の浮気へのあてつけに元同級生とのフリンの関係が始まった。

『最後の恋』
アリスは光正の会社に出入りしているコピー機の業者の社員で光正は総務部の課長だった。
年齢不詳でコスプレの気があるちょっと変わったアリスに光正は恋をしてしまう。
もうすぐ初孫も生まれるというのに長年連れ添った妻と離婚して自分の娘ほど年の差が離れたアリスと結婚しようと決意する。

『年下の男の子』
中学二年生の息子章吾が友達のがっちゃんを家に遊びに連れてきた。
なんかすごくいい!!胸が苦しくなるほどがっちゃんに恋心を抱いてしまう。

『魔法がとけた夜』
結婚四年目、子供はいない。妻のあかりがフィジーに行きたいと言い出した。
フィジーには高校時代あかりが付きあっていたヤマトがいる。
夫の宗太郎はヤマトとはその当時同級生で一緒にダブルデートした仲だ。
あかりがフィジーに行くのは浮気なんだろうか?

『二人三脚』
リバーサイドマンションの管理人兼オーナーの宮崎夫妻。
穏やかで見るからに品の良さそうな老夫婦の新一と絹江。
二人には遠い昔、見た目からは想像もできないような波乱万丈の恋愛ドラマが合った。

ラストの言葉に背筋がゾクゾクっとさせられた『シニガミ』息子の同級生に妄想の恋を抱く『年下の男の子』が好みでした。
リバーサイドマンションの住人が集う『二人三脚』ではちょっとご都合主義を感じてしまったんだけど短編集最後のお話としてうまくまとまってたなぁ~と思う。

人生の酸いも甘いも噛みしめた新一の最後の台詞が心に染みてきます。

『人は生きているだけで、誰かにとって、なにかしらの意味が必ずあると思っております。皆さま方のご健康とご多幸を、心よりお祈り申し上げます』




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