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2010.07.12 (Mon)

夜行観覧車  湊かなえ

夜行観覧車夜行観覧車
(2010/06/02)
湊 かなえ

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父親が被害者で母親が加害者―。高級住宅地に住むエリート一家で起きたセンセーショナルな事件。遺されたこどもたちは、どのように生きていくのか。その家族と、向かいに住む家族の視点から、事件の動機と真相が明らかになる。『告白』の著者が描く、衝撃の「家族」小説。内容(「BOOK」データベースより)


高級住宅地「ひばりが丘」に住むエリート一家で起こった殺人事件。母親が父親を殴り殺したという。
事件の起こった高橋家は父親が医者で長男は医学部、長女は名門私立女子高、次男は人気芸能人そっくりな男前でスポーツ万能。どうして人もうらやむようなこの一家で事件は起こったのか?事件の真相は?事件当時唯一自宅にいた次男は事件後行方不明に。
その高橋家と対照的なのが向かいに住む遠藤家。
背伸びして無理してあこがれのひばりが丘に家を建てたものの「ひばりが丘で一番小さな家」と呼ばれ一人娘は受験に失敗して反抗的になり家族は崩壊寸前。
その二つの家族に昔からひばりが丘に住みこの住宅地を誇りに思う老婦人の小島さとこ。
物語は小島さとこのモノローグを挟みながら、二つの家族を対比するように不穏な雰囲気をプンプンとさせながら展開していきます。

湊さん初の三人称ですが一人称視点の語り口調は相変わらずといった感じです。
人の負のオーラ、人間のいやぁな部分の描写は秀逸でぐいぐいと読ませるリーダビリティは健在でこのあたりはさすが湊さんといった感じです。
でも物語をミステリーとして捕らえればラストはちょっと肩透かしを受けてしまう。
人間ドラマ、家族の物語として捕らえれば醜い感情ばかりが印象に残ってしまいなんかリアリティに欠けてしまうように感じてしまった。

どっちつかずの中途半端になってしまったようで少し残念な作品になってしまいました。
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テーマ : 読書感想文 - ジャンル : 小説・文学

06:02  |  本(ま行の作家)  |  トラックバック(0)  |  コメント(0)

2010.07.02 (Fri)

ペンギン・ハイウェイ  森見登美彦

ペンギン・ハイウェイペンギン・ハイウェイ
(2010/05/29)
森見 登美彦

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内容(「BOOK」データベースより)
小学4年生のぼくが住む郊外の街に突然ペンギンたちが現れた。この事件に歯科医院のお姉さんの不思議な力が関わっていることを知ったぼくは、その謎の研究を始めるが―。冒険と驚きに満ちた長編小説。


モリミーが初めて京都以外の街を舞台とした小説、しかも主人公は大学生じゃなくて小学生だ。
土地の名前は出てこないがモリミーが小学生から高校まで住んでいた奈良県の郊外の住宅地をイメージして書かれたようです。

ある日突然、街にペンギンが現れた。それには歯科医院の素敵なお姉さんが関係しているらしい。
主人公のアオヤマ君は小生意気な小学4年生。でも全然憎めない。お姉さんとペンギンの謎を研究する科学の子、無敵の小学生だ。同じクラスのウチダ君とは探検隊を組織している。「スズキ君帝国」の皇帝、スズキ君はウチダ君やアオヤマ君に意地悪をする。だけどアオヤマ君は決して動じない。
二人は〈海〉の謎を研究してるハマモトさんと一緒に森の中を探検する。

アオヤマ君やウチダ君そしてハマモトさんも妙に理屈っぽくて大人みたいな語り口なんだけどところどころに出てくる子供の部分が読んでて微笑ましい。

僕が住んでいたのも新興住宅地、いわゆる郊外の街だったので年代はちょっと違うけれど雰囲気はわかるし読んでて懐かしさを感じました。(やっぱり小学生の頃友達と探検したし秘密基地を作ったりしたものです)
歯科医院と言えば小学生の頃は怖くて痛いイメージしかなかったけど素敵なお姉さんがいてたらまた違ったのかなぁ。
地球は丸いけれど世界の果てはすぐそこにある。小学生の頃は自分の知らない土地に行くとなんか世界の果てまできたよな気分になったのを覚えています。

そんな感覚をモリミーは不思議なお話しとして生き生きとすごくうまく描いています。

最後のSFっぽい部分はちょっと理解しにくいところもありましたがアオヤマ君とお姉さんとのサヨナラはとても切なくて、ぼくはお姉さんがたいへん大好きだったんだと気づくアオヤマ君の初恋の物語としてもよかった。

初恋と世界の果てと森の秘密、重なりあって溶け合ってとても不思議ですごくすごく素敵な物語でした。

「怒りそうなったらおっぱいのことを考えるといいよ。そうすると心がたいへん平和になるんだ」うーーんこれは名言ですね。
06:12  |  本(ま行の作家)  |  トラックバック(0)  |  コメント(0)

2010.06.22 (Tue)

小暮写眞館  宮部みゆき

小暮写眞館 (100周年書き下ろし)小暮写眞館 (100周年書き下ろし)
(2010/05/14)
宮部 みゆき

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内容(「BOOK」データベースより)
もう会えないなんて言うなよ。あなたは思い出す。どれだけ小説を求めていたか。ようこそ、小暮写眞館へ。3年ぶり現代エンターテインメント。


いろんなジャンルの物語を紡ぎだす稀代のストーリーテーラーの宮部さん。
今作は講談社100周年書き下ろし100冊の1冊で現代物としては3年振りの作品です。

帯の謳い文句が「物語のすべてが詰まった700ページの宝箱」

まさしく謳い文句どおりの素晴らしい作品で看板に偽りなしさすが宮部さんといった作品でした。

店舗付き住宅だった古い写眞館をそのままにして住むことになった花菱一家の物語。
心霊写真の謎を解いていくという展開にホラーっぽいのかなっと思ったらそうではありませんでした。
いつもながらに丹念にそして丁寧な描写を積み重ねながらゆっくりと物語は進行していきます。
立ち上がりはちょっとスロースターターな宮部さんですが後半、やがて薬が効いてくるようにじんわりとやんわりと切なさ、あったかさが心に染みこんでいって胸がいっぱいになってしまう。
親が子供を思う気持ち、子供が親を思う気持ち、人が人を思う気持ち、時を超えてつながりあう想い。
そんなすべてのつながり、想いを大事にしたいと思わせてくれる作品でした。
家族、青春、恋愛、ミステリー、ファンタジー、いろんな要素が詰まった物語。
宮部さんならではのあったかな目線が心地よかったですね。
英一をはじめとする登場人物の描写もお見事で特にピカちゃんがピカイチでした。コゲパンもよかったですね。
まぁ実際にはいまどきこんな高校生はなかなかいてないんですけどね。
01:49  |  本(ま行の作家)  |  トラックバック(1)  |  コメント(0)

2010.06.11 (Fri)

津軽百年食堂  森沢明夫

津軽百年食堂津軽百年食堂
(2009/02/28)
森沢 明夫

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内容(「BOOK」データベースより)
ふるさと「弘前」を離れ、孤独な都会の底に沈むように暮らしていた陽一と七海。ふたりは運命に導かれるように出逢い、惹かれ合うが、やがて故郷の空へとそれぞれの切なる憶いをつのらせていく。一方、明治時代の津軽でひっそりと育まれた、賢治とトヨの清らかな恋は、いつしか遠い未来に向けた無垢なる「憶い」へと昇華されていき…。桜の花びら舞う津軽の地で、百年の刻を超え、永々と受け継がれていく“心”が咲かせた、美しい奇跡と感動の人間物語。


お初の作家さんでした。
少し前に『青森ドロップキッカーズ』というカーリングを舞台にした小説が気になっていたのですが同じ作家さんなのでまずはこちらから読んでみることにしました。

青森県では三世代、70年以上続いている大衆食堂を百年食堂と呼びます。
この物語はそんな百年食堂を舞台にした優しくてあったかな人間ドラマの物語でした。

森沢さんはこの物語を創るために実際の百年食堂を取材したときのエピソードがこのドラマの元になっているみたいです。

生れつき右足の指がなくてとろくさいからとろ森と呼ばれた大森賢治。
彼が露天の蕎麦屋を始めて乾物の行商をするトヨという娘と知り合って「トヨちゃんは俺が幸せにする」
奥手な賢治がやっとの思いでトヨを口説いて二人で初代大森食堂を出店する第一章。
第一章はそんな賢治のエピソード間に(四代目にあたる)大森陽一のお話が挟まれるという形で展開されます。

故郷を遠く離れた東京で大学を卒業しながらピエロのバイトで明日の見えない毎日を送っていた陽一。
そんなある日、バイト先でカメラマンのアシスタントをする七海と出会います。
二人は同じ高校の先輩と後輩と判ってお互いに惹かれていきます。

第二章からは陽一と七海のドラマが中心となっていきます。

「僕はいつまでピエロのまんまなんだろう」
食堂を継ぎたいそんなほのかな夢がありながら風船のお兄さん、ピエロを続ける陽一。
師匠に認められてカメラマンへの夢を駆け上がっていく七海。

五年振りに実家に帰った陽一は高校の卒業文集を見つけます。
作文のタイトルは「夢は日本一の食堂」 食堂を継ぐことが自分の夢だったってことをあらためて心に深く刻みこむ。

ちょっとうるっとさせられて心がほこっとするなかなかいい物語でした。

でもなんか読み終わって惜しい!って思う気持ちもけっこう残ってたりして・・・

『百年食堂』ってタイトルなんで陽一と七海の恋の話しばっかりじゃなくて破天荒な二代目とか食堂そのものの歴史の重みを感じさせてくれたらもっとよかったかなっとも思いました。

文章も読みやすいんだけどなんか特徴がなくて平凡な感じでしたね。

でもまぁ割と好みではあったかな。

「男女が二人でいるときに、頭の上さ花びらが乗ると思いが叶うんだって」明治時代、トヨが賢治に言った言葉

「男女が二人でいるときにね、どっちかの頭に花びらが乗ったら、その二人は幸せに結ばれるっていう噂」七海が陽一に言った言葉。

百年の時を超えてトヨと七海の言葉が重なる。ベタだけどこういうのって好きです。

桜の花びらが散る様子が浮かんでくるようです。


03:15  |  本(ま行の作家)  |  トラックバック(0)  |  コメント(0)

2010.06.05 (Sat)

ザ・万遊記 万城学

ザ・万遊記ザ・万遊記
(2010/04/23)
万城目 学

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内容(「BOOK」データベースより)
万城目学が、世界を日本を駆けめぐる。北京で五輪を堪能し、ロンドンでサッカーの醍醐味を味わい、バルセロナで不遜にもピカソに共感!?全国の湯治場でアキレス腱のリハビリに励み、国会議事堂で大物代議士をちらり見する…。世界のあちらこちらでの驚きや感動を綴ったエッセイ集。


マキメ氏のエッセイ第二弾。

各章を渡辺篤史リスペクトで〆てるんで篤史MY LOVEの印象が強いんですがスポーツ観戦&日常の出来事とバランスよくまとまってます。

内容的には日常の雑記的なエッセイがマキメっぽくて面白かった。

その中でも個人的に面白かったのは「小公女」
原作では貧しくてなったセーラが最後に大逆転を迎えたときに今まで意地悪されてたミンチンにきっちりと訣別をつけるのに対してアニメのラストはミンチンと和解して目出度し目出度しで終りを迎える。
この違いに「許せん!この恨み墓場まで持っていく」と憤るマキメ氏。
 マキメ氏とはひと回りちょっと年が離れてるので「小公女セーラ」は見てなかったんし「小公女」も読んでないですがなんかマキメ氏らしくて面白かったです。
夏だけでなく年がら年中現れ虫除けも効かぬ静岡の最強の蚊。名づけて「しずお蚊」にはうーんとうなりニタッとさせられました。
あと関西と関東のチャンネルの違いを書いた「のろいのチャンネル」
関西の個性の強いCM(特に深夜)のことを書いた「懐かしのローカルCM」関西ネタは大阪人の僕にとっては懐かしさも手伝ってとってはうんうんとうなずき思わずそやねん!と膝をうってしまう、ストライクでした。
04:17  |  本(ま行の作家)  |  トラックバック(1)  |  コメント(2)
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