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2010.07.27 (Tue)

金曜のバカ  越谷オサム

金曜のバカ金曜のバカ
(2010/01/30)
越谷 オサム

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天然女子高生と気弱なストーカーが繰り返す、週に一度の奇天烈な逢瀬のの行き着く先は――?(「金曜のバカ」) ピュア過ぎてアブノーマルなヤツらが繰り広げる妄想と葛藤! ちょっと変でかわいい短編小説集

越谷さんの小説を読むのは『階段途中のビッグノイズ』以来二作品目です。
『階段途中のビッグノイズ』は軽音楽部だった高校時代を思い出してちょっとベタだなぁーっと思いながらも楽しく懐かしく面白く読めました。
今回の『金曜のバカ』は五つの作品からなるキュートでロマンチックで爽やかな青春小説短編集です。
これも見事にやられてしまいました。

若いっていいよなぁ~青春だなぁ~ 読みながらおっさんなのに妄想男子だった昔を思い出して胸がズギューンとして知らない間に、にやけてしまう。

タイトル作の『金曜のバカ』は、んん?援交?なんだなんだ?今どきの女子高生は・・・なんて勘違いさせてくれる出だしから始まって天然女子高生とその女子高生を運命の人だと思い込んでしまう妄想引きこもりストーカー青年が決闘するというありえない展開へと話が進んでいく。

『星とミルクティー』は妻の初めてのお産に立ち会うべく病院へ急ぐ主人公がなぜか八年前の流星群の夜に一度だけ出会った顔をよくわからない女の子のことを思い出してしまってどうしようもなくなる。

『この町』は愛媛県松山に住む高校生のカップルが主人公で彼が彼女を誘ってお正月東京へバスで遊びにいくことを計画して彼女とあんなことやムフフなことやあぁーやってこーやってと妄想を膨らまして期待に胸を躍らせてバスへ乗り込んだのに彼女はドタキャン・・・

『僕の愉しみ 彼女のたしなみ』は恐竜オタクの主人公がそれをひた隠しして彼女と付き合ってデートするのですが彼女にも人に言えない・・・

『ゴンとナナ』は吹奏楽部を辞めたナナと飼い犬の老柴犬のゴンのちょっぴりホロ苦い物語。

どの作品もオバカであったかくてちょい切なくて楽しんで面白く読めたのですが自分の高校時代の妄想をたっぷりと思い出させてくれた『この町』とむっちゃいじらしくて可愛らしくて微笑ましい『僕の愉しみ 彼女のたしなみ』が特にお気に入りです。

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05:51  |  本(か行の作家)  |  トラックバック(1)  |  コメント(0)

2010.06.24 (Thu)

私たちには物語がある  角田光代

私たちには物語がある私たちには物語がある
(2010/04/28)
角田 光代

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内容説明
人気直木賞作家による、最高の読書案内!

小説はもとより、エッセイの名手でもある角田光代さん。
本書は、幼い頃から活字を追いかけ、膨大な、そして幸福な時間を過ごしてきた彼女の「読書にまつわるエッセイ」と、さまざまなジャンルにわたる「物語」への愛に満ちた書評からなっています。
物語を見渡す、作家ならではの観察眼。そして読書家としての、物語に向ける誠実な愛情。物語に深く沈みこむことの幸せとまだ見ぬ書物との出会いの高揚感を、教えてくれます。
角田さんは「あとがき」に、こう書いています。
「こんなにも世界にはたくさんの本がある。私はこれらの活字を追いながら、じつに膨大な、幸福な時間を過してきた。その幸福な時間が、この一冊には詰まっている。
けれど世界にはもっともっと本がある。本を読むことで、笑ったり泣いたり怒ったりざわざわしたりどきどきしたりうっとりしたり、これだけゆたかに感情を揺さぶられてきたけれど、また別の方法でふれてくる本が(略)まだまだ多くあるのだろう。そう思うと、本当に途方もない気持ちになる。」そして、「紹介した本のなかの一冊でも、おもしろそうと思って手にとっていただけたら、こんなにうれしいことはありません。これからもともに、本のある世界で愉快に暮らしていきましょう」と。


小さな頃から本を読むのが大好きだった少女が作家になって二十年。
本を読むこと、書くことでこの本がある世界の素晴らしさ、幸福感を噛みしめてきた角田さん。
そんな角田さんの本を読むスタンス、愛情をたっぷりと感じることができる一冊でした。

みずから書評集ではなくて感想文集というとおりに好きな作家さん、作品への想いが理屈っぽくなくシンプルに伝わってくる。
まるでラブレターのようなそんな素敵な愛情のこもった感想文が詰まってます。

小学二年につまらないと思って読んだ『星の王子さま』が高校生になって読み直してすごい!面白い!と思ったエピソードや高校生のときにはまったくわからなかった川端康成の美の世界が大人になって理解できたというエピソードは本というものが持つ不思議なチカラ、楽しみ方を教えてくれるような気がしました。

この本を読むことによって読んでみたいという本がまた増えてしまった。
07:12  |  本(か行の作家)  |  トラックバック(1)  |  コメント(2)

2010.06.14 (Mon)

サクリファイス  近藤史恵

サクリファイスサクリファイス
(2007/08)
近藤 史恵

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出版社 / 著者からの内容紹介
ただ、あの人を勝たせるために走る。それが、僕のすべてだ。

勝つことを義務づけられた〈エース〉と、それをサポートする〈アシスト〉が、冷酷に分担された世界、自転車ロードレース。初めて抜擢された海外遠征で、僕は思いも寄らない悲劇に遭遇する。それは、単なる事故のはずだった――。二転三転する〈真相〉、リフレインの度に重きを増すテーマ、押し寄せる感動! 青春ミステリの逸品。


以前から名前は知っていた作家さんだけどなかなか読む機会がなかった近藤史恵さん。
新刊の『エデン』が第五回本屋大賞二位の『サクリファイス』の続編だと知ってまずはこの作品から読んでみようと図書館から借りてきました。

いきなり結論ですが読んでよかった!面白かった!本屋大賞の二位に納得です。
(今さらかよ^^;)

自転車競技のことをほとんど知らなかったのでロードレースって競技が個人競技としてより団体競技としての比重が重たいってことを知っただけでもびっくりでした。
スポーツノンフィクションを読むのも好きな僕にとってはロードレースという競技の奥深さを分かりやすく教えてもらっただけでもこの小説を読んでよかったなぁーと思いました。

ロードレースとは極めて紳士的で戦略と頭脳の限りをつくすスポーツ。

自分のため?チームのため?疾走感たっぷりでまるでノンフィクションを読んでるような気分でしたが事故が起こってこれはミステリーだったと気づく。

エース石尾は何を考えているのか?チーム内を蝕む不協和音。不穏な雰囲気がじわじわと拡がっていきついに惨劇が起こる。

石尾の思いの深さと重さの真実を知ったときに僕は唖然として言葉も出なかった。そして深い感動に包まれる。

彼(石尾)は誰よりも理解していた。
「勝利は、ひとりだけのものじゃないんだ」
命をかけた石尾のバトンを受け継いでチカは世界へ飛び立つ!

自転車ロードレースの物語としてもミステリーとしても一級品の作品です。

作者の近藤さんがこの作品のスピンオフが載ってる「ストーリーセラー」の筆者コメントで「ロードレースをリアル観戦したこともなく、ロードバイクにも乗ったことありません」とコメントしてましたがそれでこれだけ素晴らしい作品が書けるとは作家さんってやっぱりすごいですね。

05:02  |  本(か行の作家)  |  トラックバック(0)  |  コメント(0)
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